フライス盤を選ぶ際、お客様の加工内容、スペック、操作性が重要になります。その中でも特に重要なのが、加工内容であると考えます。フライス盤といえども、機種ごとにその特徴は様々であり、加工内容に合わない機種を選定してしまうのは大変残念なことです。
そこで、加工内容の目的別に大きく3つのパターンに分類し、その内容に合った中からおおよそのシリーズを絞り込みます。
次に加工範囲や能力などのスペックを検討し、具体的な機種選定をし、その操作性などを理解した上で総合的に判断されることが、間違いのない選定ポイントになるのではないでしょうか。
一般的に単品加工は各種産業機械(専用機)の部品や、その試作品、また治工具などが多く、一度製作した物は2度と製作しない様なものが多くあります。
そこで単品加工が専門の場合、一番に考えておきたいのが操作性です。1〜2点の単品加工のために、その都度プログラムを作成するのでは、大変手間が掛かります。一般的によくある加工パターン(円ポケットや、ポルトホールサークルなど)が、NCプログラムの作成なしで簡単に行える・・・YZシリーズは案内に沿った入力で簡単に同時2軸加工が可能なガイダンス機能を備えています。
加工ガイダンス機能とは?・・・ガイダンス機能紹介
また、単品加工を効率よく行うには『ハンドルでの操作が可能』なものが望ましいです。『X・Y・Z軸、それぞれハンドル操作の出来るもの』であれば、作業効率は飛躍的に高まるでしょう。接近性も大切な要素です。単品加工は、量産品と違い測定や段取り換えの工程を挟みながら完成品に仕上げていくなど、ワークや刃物にできるだけ接近したい場合が多いです。接近性の悪い機械での加工は、段取りスピードにも影響しますし、腰痛などの心配もありますね。 機種的には好みによって分かれますが、単品、冶工具製作のお客様には、YZ−Rシリーズが多く選ばれています。中でもZ軸がメカ手動式の8WR、500WR、320Rが好評です。
YZ-320R / 移動量 X:550 Y:320 Z:500
YZ-8WR / 移動量 X:850 Y:400 Z:520
YZ-500WR / 移動量 X:1050 Y:500 Z:520
フライス盤の選び方
加工内容・目的別の3つの選定ポイント